多くの思い出と。 去るは月日のみならず

今日は、ピアノが旅立った日でした。


子供の頃、姉、私と二人分の練習量を受け、たまに母が弾き、甥っ子たちに遊ばれ
そして長い間、静かに眠っておりました。
引っ越ししても、一緒についてきていたのですが
家族が減り、長い眠りにつくよりは、どなたかの手に触れもう一度
美しい音色に喜びを上げるようになってほしいと思います。

聞けば、ピアノを必要としている海外の子供たちや学校に寄付されるということでした。
インドネシアでも、ピアノがあるところは少なかったもの。
どこかで、喜びの声に迎えられて頂戴ね。


このピアノのおかげで、絶対音感のようなものを与えられ
踏切の音が、コピー機の音が、非常階段を駆け降りる音が、
ドレミで聞こえるようになりました。
片づけをしながら、先日弾きおさめをしました。
もうずーっと弾いていないものですから、簡単な、でも大好きな曲をひとさらい。
ありがとうの感謝をこめて。
私たちの家族でいてありがとう。
兄弟げんかも、家族の喜びも全部そばで見てくれていて。


片づけをしながら、思い切って処分したものに
子供の頃の日記。友達からの手紙(インドネシア在住中、励みになりました)。
大好きなカレンダー(もう、かれこれ15年くらい前のものでしょう)本。
集めていた着物。もちろん全部ではないけれど、ほどいて何かに作り変えます。
父の着物も、ほどいて何かにしましょう。


春は出会いの季節です。
でも、季節の動きを速さをとても感じるときでもあります。
駆け抜けていくときに取りこぼしていくもの。
つれていけないけど、今までありがとう。