寒さ故に見えるもの

空の硬さ。
真っ青な凍りついたような空。
同じ澄んだ青でも、南国の青とはやっぱり違うなと思うのは
植物のせいかもしれません。

南国にいたころ、こうした青に恋しい思いをしていました。
この青を見ると、この青が似合う人たちを思い出す。


霜柱を踏み、水たまりの薄氷を踏み、白い息を見上げる。
雪はなくても、空っ風のおかげで寒いことといったら。
それでも木々は春の新芽をしっかり覆い隠して、じっくりと春の準備をしています。
こういうとき、木々からどんな音がしているのだろう。
聴診器を木に当てると音が聞こえるといいます。
直接耳を当ててもいいのだけれど、ちょっと冷たすぎてできませんでした(笑)
動いていないようでいて、木々の中では激しい活動が行われている気がします。
寒さを防いで、来る春の準備をしている。冬眠中の私ですが
来る春の準備を今からしなければ。


空に伸びていく木々の下には、同じくらい地面の中を縦横に広がる根がある。
私にとっての根っこは、日ごろの練習でしょうか。
練習量が表の木々に比例します。寒いけど、冬眠中ですけど、練習もしなきゃ。


寒い。ほんとにこの言葉が出てしまいますが
寒さゆえに楽しめることもあるはず。
こうした風景もその一つ。また見に行きたいなと思います。