背中を見る 見えない背中。

仕事でこちこちになった体をほぐすためにも、泳ぎに行ったりするのですが。
(ほんとは体力をつけたい…)
泳いだ後の楽しみといえば、お風呂に入って、サウナに入って…と
なかなかすんなり帰りません。へとへとな時は、お風呂に入りに行くような時もあります。


裸の女性たち。
一人のような、一人でないような。知り合いにひょっとあったり、あわなかったり。
銭湯とは何か違った裸の空間です。少し緊張感のあるような。
なんとなく、それぞれの体つきを見ていたりします。
若すぎることなく、年をとりすぎたところまでいってない世代。
スポーツクラブですから、それなりに体を動かしているような、
そうでもないような背中を眺めることになります。
背中からお尻にかけての曲線。それぞれに個性があり、なんとなく
お母さんの背中とそうでない背中は違うのかな、とか
抱きつきたくなるような背中や、なんでもこい!とばかりに逞しさを感じる背中。
自分では見えない部分だけれども、だからこそその人柄が、歴史がにじみ出てくるような
場所が背中からお尻にかけての風景です。


私も自分の背中だけは見られません。どんなふうに見えるんだろう?
以前、マスターズという水泳の試合に出ていた頃、
40代、50代クラスの背中を見て驚いたことがありました。
美しかったのです。無駄のない背中。
正面から顔を見ないと、年齢のわからない美しさを持った背中たちでした。
全国大会レベルの人達ですから、鍛えてあるのはよくわかりますが
早く泳ぐ。という意志をもった背中たちは今でもよく覚えています。


私の背中はどんなふうに見えるんでしょう。どんな個性を持っているんでしょう。
見えない、知りえないものだけにいろいろ想像しますが、
背中を「こころ」に置き換えてみることもできそうな気がします。