花見日より 想いの桜に

saematahati2009-03-29

日差しの心地よい日でした。
暖かくはないけれど、寒かった数日間から比べたら
青い空は温かみを帯びていて、人々の心から寒さを取り除いたようです。
商店街も駅前も、ほんのり上気した頬の人達が、足取り軽く上空を見て
歩いていました。

花見ついでにのどが渇いたので珍しく甘いものを買ってみました。
開けた瞬間ふわっと桜らしい匂い。


桜を見ると、ソメイヨシノじゃなさそうな桜も見受けられます。
花と同時に葉っぱを出しているのは山桜のような感じ。
桜に香りはあまりないといいますが
時々ふわりと空気が暖かい香りを放っているところもあり
見上げると、割と白めの花が咲き誇っています。
なんていい匂い。そしてとらえどころのない淡い匂い。


老いも若いも見上げる空に、桜は咲き急ぐかのように
蕾を花をつけています。
「葉っぱもないのに花だけがある」
インドネシアの友人が言った言葉です。
枯れ木に花を咲かせましょう。花咲かじいさんの言葉を思い出します。
「来年もこの花を見られるだろうか」
ある病に冒された人の言葉です。
その人にとっては最後の桜になりましたが、花を満喫しておりました。
桜は不思議な花です。
幼子にとっては学校などの新しい門出を祝う花として。
ある人にとっては
心惑わす花として
心に弱きを持つ者にとって
不安と希望をもたらす。
桜を見上げた時に息をのむ。のんだその先に浮かんだ言葉は何だろう。
花を見て浮かべる笑顔のそれぞれに
この先の幸を祈ります。