今日は十三夜でした。

寒気の下る直前の夜は、生暖かい夜でした。
明るい空に目を向ければ、十三夜の月が煌々と照っています。
丸みを帯びた際が美しいこと。
すう、っと心が落ち着くような静かな気持になりました。
月とともに夜空を飾るのは、紅葉間近の銀杏。
寒気とともに鮮やかな黄色に変わるのでしょう。
秋とともにいるんだなと思います。


かの地で恋しかったのは、桜の春。
それから、秋の紅葉は銀杏の黄色、街路樹の様々な色。
山の紅葉よりすぐ近くの緑たちの変身です。
日本にいるのに、ひょと彼の地で秋を待ちわびていたころを思い出すのです。
移り変わる季節が恋しい。
賑やかな空間から抜け出ると、静かな空気にうちとけるように
空の暗さと、月の明るさが体にしみわたっていきます。
秋は深まっていくもの。