祖母の着物を

お彼岸中日。
意識したわけではなかったのですが、祖母の着物を着てみました。
ほんとは他の着物を着るつもりだったのにちょいと広げてみたらこっちがいいと袖を通しました。
袖が少し長く仕立てられて若い頃のものかな。よく着ていたらしく、袖や膝裏がすれてしまってもう、無理かなと思ってましたが、不思議と私に馴染みます。

着物を使う状況になった時に祖母が送ってくれたもので、学生の時、何度か着ていましたが、その時より今の方がしっくりきます。何より良い気分。着丈も何もかも足りないけど心が落ち着きます。着物の私はゆったりと構えられる。


ある方に、お彼岸に故人の形見を使うのは良いことよと声をかけられ、素敵な着物ねと誉められ、似合うと言われ、改めてこの着物に出会ったような気になりました。おばあちゃんありがとね。


故人とこうして出会うのも良し。無になるんだといった故人には、無になったことを尊重し。


今日は春分の日
季節の節目ですから新しい一歩や新しい何かが始まる。そんな時にこの着物を着て良かったなと思います。