お互いを見合うとき  発想の違いと

なんとかかんとか、踊りのクラスを続けていますが
二つのクラスを持ったからできた発見があります。


発見の現場は、江古田クラス。ストアハウスさんのお稽古場を借りて練習しています。
劇団のけいこ場ということで、広い稽古場に鏡もある。
参加している皆さんは、なんらかの形で劇団ストアハウスに関わりのある人たちです。
俳優さんであったり、スタッフの一員であったり。
4月18日に川崎駅のラデッラチッタ広場で踊る事になってその練習なのですが、
鏡があるのにもかかわらず
「私、みんなの踊っているところを見たい!」という声が上がったのです。
おや、鏡があるんだけどな。
そう思ったのは私だけだったようで
みんな交代で踊っている姿を見ることになりました。
揃いもそろって、女子は正座、男子も立ち膝に近い正座。
気持ちをあらためるようにきちっとした姿勢でまじまじと見ていました。
そして見終わったときに感想を言いあう。ダメ出しをする。
「ここ、もうちょっとこうだよ」「なんかまとまって見える」「考えてたより良かった!」
お互いの意見交換にほぉっと驚きのため息が出ました。
演劇の練習のような感じを受けたのです。客観的に見て、自分で疑問になったことについて
声を掛け合う。自分の目で見る。という行為を意図的に行っています。


上大岡クラスは、カルチャーセンターでのクラスなので
広いお稽古場は正面と横は鏡張り。
踊りに不安があった時、お隣さんを鏡でチェックしてああ、なるほどこんな感じねと
鏡でそれぞれ修正をかけていきます。だから踊りながらお互いを見ている。
鏡という存在は大変助けになる存在で、鏡なしで練習になると初めのうちは動揺したりします。
お客様の前で踊るときにはもちろん鏡がないので必ず鏡なしの練習をします。
前に出すぎ、横に広がりすぎ。みんなで踊るときは立ち位置等の確認も
鏡を見ながら調整しているのですね。だからこそ、クラスの雰囲気というのが作られてきました。
上大岡チームのおおらかでほんわりした感じは
お互いにお互いの好きなところ、いいなと思うところを盗みあって(笑)生まれてきたものです。


よそで踊っている時、習っている時はわりとそれぞれが自分を注意してみる、
という感じが多い気がします。
お互いに声を掛け合って、ダメ出しをするということが今まであまりありませんでした。
日本に帰ってから、習い先の人たちと踊ったり練習したりするのですが
お互いのダメだしをすることがない(習慣なのでしょうか?)ので
ダメ出しをするのは先生のみ。それ以外がなんやかんや言うのは
NGのような雰囲気でした。そこでついものを申してしまう私は、口やかまし屋でありました。


江古田クラスは江古田チームです。
チーム一体で動いています。お互いにダメ出しをしたり心配をしながら練習をするので
とてもとても一体感があってまとまっています。
私自身はどちらかというと、こちら側に属しているような気がします。
なぜなら私も演劇出身ですから。
ばらばらに見えない。うまい、へたという技術を置いといて
この一体感は私にとって発見でした。
今回は江古田チームだけで踊ったほうが絶対にいい結果になる。
私が一緒に踊ってしまうと、この一体感ぶち壊しになるなあ。
そう思えるのが嬉しいです。いいチームになりました。


踊りの楽しみ方っていろいろあります。
また教わったなと思いました。みんなで創っていく気分も楽しいし
お互いに協調しあって生まれてくる空気も楽しいし。
こういう現場に立ち会えたことに感謝です。そして一緒に踊ってくれるみんなに感謝。
本番で楽しんでもらえるよう、私ができることをきちっと仕上げていこうと思います。
ええ、私も踊りますから練習しよう!