昆虫大学とコドモの興味

先週、実はほんの少し日本に戻ったのです。

短い時間でしたが、応援したいへもいっこメンバーが帰国していたので
彼の参加していた昆虫大学に行ってきました。
彼は、ハカセ  と呼ばれています。

http://d.hatena.ne.jp/otokomaeno/

「孤独なバッタが群れるとき」
という昆虫記の作者でもあります。

コドモの頃、私の好きな本は
ファーブル昆虫記
シートン動物記
ゴリラ探検記

でした。
シートン、ファーブルは本を開いたら、なんの話か読まなくても分かるくらい
繰り返し読んでいたのです。
父の本棚にゴリラ探検記があって、小学生にしてはむつかしかったかもしれませんが、
どっぷりはまりました。
ヒトを観察するように、ゴリラを観察する。
シルバーバックのオスゴリラが一時私のアイドルでした。
森に響きわたる、ドラミング。なんて素敵なんだろう‼
彼らの行動を、ヒト社会で当てはめたらどうなんだろう⁈


ひょと、ヒトを観察したらどうなるのかな?
という素朴な疑問が出てきて
ヒトを見る→ヒトを体験する→真似てみる→演劇…
にたどり着いたようです(笑)

気づけば、作者の河合雅雄さんは、心理学の河合隼雄さんと
兄弟で、このお二人からは大きな影響を受けています。
ヒトを観察する、そして体験すること。


ハカセの昆虫記は寝かせてくれない内容でした。
読みながら、ゴリラ探検記に出会った時を思い出していました。
自分のなぜ⁈を解いていく赤い糸は、とても強く引っ張られていて
ハカセが興味を持ったことがどれだけ面白くて、わくわくして
なんとしてでも知りたくて、知ってしまったら、この面白さを
多くの人に伝えたい!という思いが満載の昆虫記でした。

聖書に出てきたあの話は、ハカセの愛するサバクトビバッタだったか。
聖書は遠い昔の話ではなく、当時現実に起きていたことを
当時の記録として遺していたのか。

つややかなバッタの写真は美しい造形を伝えています。
好きでたまらないから、撮ることのできた美しい写真です。


どこでどんな出会いがあるかわかりませんし
作者の思いと、読者の思いが一致するかわかりません。
まさか、ゴリラ探検記からヒトを観察し、演劇や舞踊に
進むなんて…ということは思いもよらないことでしょう。
この本を手にするコドモ達が沢山いたらいいなと思います。
どんな風に何かと出会うか、愉しみです。
知りたいことをコツコツと攻めていく、アナログなやり方でも
自分の手で積み上げていく。
やってみるとセカイが変わる。それが伝わります。
自分がコドモのときに出会っていたら…と考えながら
読んだ本でした。