お散歩シンガポール

日本に帰国するのですが、トランジットのおかげでシンガポールを散歩しました。

空港から地下鉄に乗ってリトルインディアにいくつもりが、乗り換えのオータム何とかで降りたくなって、チャイナタウンを抜け、川沿いを歩き、マーライオン近くまで散歩して、屋台を冷やかしながら夜風を愉しんできました。

深夜から必死に片付けをして寝不足でバンドンを出発したのが嘘みたい。

先週まで仕事してたなんて。
時間の隙間に落ち込んだような不思議な時間でした。
そこに当然のように歩いてる。


建物を鑑賞するのが大好きな私には、散歩して愉しむところがあちこちにあります。
道を聞かれたり、笑い返したり。
(どこの人だよ、わたしは)


怒涛の三月が終わって、まだまだ自分の中で収拾がついていないのですが、落ち着いたら、こちらに書き残していきます。
まだ、渦中の只中なのです。


これでヒコーキに乗ったら、日本ですよ。


ガラスに映るわたしは、ちょとやつれてますが、ここから快復していきます。


散歩しながら思いあたったのは、散歩できる心の体力が戻ってきたこと。
まだ、何が起きて、その原因や真意、その他のことをまとめる体力、語彙、言葉を練る気力がありません。よくわかったのは、それだけ全力をあげて対決したんだなということ。


ゲド戦記の中で、こちらで魔法を使ったら他所で影響が出る、ような言葉がありました。私が動いたことで、波がいくつも生まれて、私もその波に飲み込まれそうになる。
その波は現実なのか、魔法なのか。


散歩しながら、あるきながら、自分の言葉に出会うまで。


呪文は私の中にある。
呪う言葉ではなく、この先の地図を書き起こす、または読み解く技の言葉は、私の中にある。


私の道具は、言葉、でした。


舞台に立つ様になって、踊るようになって。音声を発する言葉から逃げて。


それでも、私の道具は
言葉、でした。


散歩して良かった。
まず、そこにたどり着いた。
たどり着けて、良かった。


日本に少しだけ、戻ります。