そこにあるものは。

廃墟というよりは、何かのセットのようなところでした。

ボロブドゥールから近いところにある廃墟なのです。
竹でできた橋を渡り、短いながらも山路を越え、たどり着いたのは
チキンチャーチと呼ばれる教会の廃墟でした。



この不思議な建物はなんなんだ。
リアルなタレルの部屋。
明るい廃墟感。
急速に自然に飲み込まれていく建物。

こんな田舎にこんなよくわからないものを
ここまで作って放置してしまったこと

所有者も、何のためかもわからない不思議な空間。

ここは2階になるのですが、半地下の1階はもっと不思議な空間で
砂岩を削ったようなむき出しの壁が削り立てのような状態で小部屋を
つないでいて、灯りなしでは行けません。
一緒に行ったインドネシアの友人達と、ひたすら話し続けて
いたのは、怖かったからなのです。

礼拝堂とおぼしき空間には天井に十字の天窓があり
突然降り出した雨が降り注いでいました。

植物達の侵食のもと、次回いく時は
さらに荒廃が進んでいるかと思われるこの建物で
映像作品や踊りを作ったら面白いだろうな。

窓の向こうに見える風景と、この廃墟感が未来の姿を表すように、
または、漫画やゲームのワンシーンのような。
akiraとか。

観光化されていないところなので
もし、訪れようという方は
足元注意です。整備なんてされていません。

ボロブドゥール遺跡を出て、遺跡沿いを右にずーっとまっすぐ道なりに
進んでいくと、途中でまた右に向かう道があり、
民家の前を越えると、竹で出来た橋を渡り山路を登った頂上に
チキンチャーチが見えてきます。
とてもわかりにくい説明なのですが
もし行かれる際は、探検家気分で、道を尋ねつつたどり着かれることを
おすすめいたします。