外からみる「日本」の一こま

今日は、Anime Festival Asia に行ってきました。
コスプレイヤーは写真好きなインドネシアの人達によって、撮る方も着る方も楽しまれています。伝統芸能の立ち位置が変わり、そこにポップカルチャーが入ったかのような感じです。
衣装にこだわり、化粧にこだわり、変身を愉しむ人々と伝統芸能の踊り手を何が違うだろう。その時のアイドルが踊り手であるか、アニメキャラクターか、という気もしました。
大きな違いといったら、お金をかけ、時間をかけて、変身を愉しむという文化でしょうか。

コスプレイヤーの衣装を見れば、どれくらいお金をかけて製作されたか想像できます。比較的若い人達が衣装を身につけて歩いてる、写真を撮られ撮っている。経済的にも豊かになってきたから根付く文化だと思います。

日本とインドネシアはリアルタイムで繋がっていると思います。インターネット世代の子供達もこちらでは増えてきました。アニメソングのDJ(日本から)に群がる少年少女達はyoutubeで追いかけていたヒトが目の前に登場しているのですから、歓声は上がるし、踊り出す姿も日本と大差ないかと思います。

広かった世界は縮小している。
こちらのヒトが想像する日本的ななにかは、現実の日本とほぼ変わらなくなっている。
20年前、この地に来た時に、江戸時代と日本の占領時代と色々ごっちゃになってなんだか摩訶不思議な日本、チョンマゲとキモノと新幹線という日本の風景を想像する人達は、この会場にいなかったでしょう。

アニメやボーカロイドのキャラクターの抱き枕、曲線の美しいねんどろいどガンダムのプラモデルなど、それなりに値の張るものも売れていましたし、各ローカルブースが作って売っている、キーホルダーやカチューシャ、グッズも、そしてコスプレイヤーの衣装を作って展示しているところも、かなりの人だかりでした。ひらひらふわふわしたメイド系の衣装、作ったら誰か着てくれそうな気もします(笑、でも一度は作りたいのです)

日本にいた時は、こうしたものに興味があっても足を運んでまで見る心の余裕がなかったけれど、外から日本を見る、または日本を見つける、という視点で見ると、結構興味が出てきました。アニメを見る人達は日本でもそれなりに限られているかと思いますが、Cool Japanとしてこの行事に参加し、その行為がまるでイチオシのように紹介されています。
また初期から今までのシリーズ毎にまとめがあったガンダムや、Canonが写真を使ってうまく会社アピールをしていたり、お祭りの屋台に並ぶ食べ物が日本食として並んでいたり。色々な切り口の日本が見えてきます。
餃子を頼んでみたけれど、しょうゆ、ケチャップ、チリソースにマヨネーズがけという何を食べているのかわからないものが、6個入りで300円位。普段のお昼ごはん(屋台系ごはん)だとちょと高めですが、それ位の値段、またそれ以上で、カキ氷や牛丼、鳥から揚げがどんどん売れていくのをみてると、少し考えることもありました。
きっとこういうイベントはあくまでハレの場面なので、みんな財布の口がゆるいのかもしれない、でもそうじゃなくても買っていくのかなと。値切る文化だと思っていたインドネシアですが、なんでもかんでも安ければ良いではなく、欲しいものにはどんとお金を使うようになってきているのかなと。
または本当にお金持ちが出現してきていて、生まれ落ちてこの方、ずうっとお金持ちで過ごしている世代が出てきているのかなど。こういうことを考えるイベントでした。

新幹線も交通システムも、整った家も、電化製品も街も全てアニメに描かれています。
改めて企業が説明しなくても良いのかもしれません。でもそこだけでは掬いきれない日本も紹介されたらいいなと思います。ここの人達は何より体験することが好きな人達ですし、それを自慢することが上手な人達です。大変だと思うけど、こんなイベントにpepper とか来てくれたらいいなと思います。アニメも中だけじゃない、リアルタイムに存在するロボット。これもまた海外で見かける日本の一こまになったらいいなぁと思います。