Go-jek の快進撃と。その1

残念ながら日本ではないサービスなのですが、この地には、Ojekと呼ばれるバイクタクシーがあります。95年位はまだこのOjekという名前ではなかったような気もします。数も少なくて、どこもかしこも見受けられるというものではありませんでした。バスで行けるところまで行って、道はあるけどそれ以上公共交通機関で行けないところに、バイクの後ろに乗せてくれるおじさんがいたというのを覚えています。
登録制でもなく、行き先を告げて金額を交渉する個人経営のバイクおじさんが急に増えたのは、おそらくYAMAHAやHONDA、SUZUKIといったバイクを生産する企業がインドネシアへ進出、生産台数を増やしていったこと、購入にはローンを使用できるようになったからかと思います。多くの人がバイクを買い求めました。2013、2014年のバイクの購入数は右肩上がりだと思います。プランバナンの友人が、「エビせんべい(クルプック)買うみたいにみんながバイクを買っていったよ」という言葉に、ただ単に移動手段だけではなく、ojek=バイクタクシーに進出?した多くの個人、おじさんたちがいたと思います。運転手のほとんどはおじさんたちです。

スキルがなくても手軽に始められるこの仕事は、誰もが手を出したおかげで、ジャカルタを見ていると運転手さんたちが一時多すぎてしまって仕事にならない状況になっていたかと思います。狭いバイクの座席に寝そべりながら、ojek!と声をかけられても使う気になりませんし、雨露しのげるタクシーの方が安いのです。値段交渉は足元を見られ、高いし、どこに連れて行かれるか、心配しながら使うこともありました。もちろん何もありませんが、ヘルメット無しで乗ることが多く、それなりの危険というかリスク承知で乗るものでもありました。

Go-jekはアプリケーションを使って、自分の近くにいる運転手とコンタクトし、定額でバイクの後ろに乗ることができるサービスです。このほかにも、荷物の配達、食べ物(提携のレストランから屋台まで!)の配達、ちょっとしたお買い物や、マッサージ、掃除など何でも屋に発展しています。私は後ろに乗る、だけのサービスしか使用しませんが、これでもかというくらい、サービスが増えていきました。運転手は登録制、研修後仕事をすることができます。お客様にはヘルメットとマスクを。さらにヘルメットをかぶる時にはヘアネットも用意します (最近見かけなくなりましたが)
客はアプリケーションに、自分の待つ場所と目的地を登録後、オーダーすると近くの運転手が対応してアプリケーションに名前と連絡先が送られます。その後運転手が電話をして、確認を取ってお互いが出会った後、目的地に向かいます。近くても遠くても、ジャカルタ市内は15,000RP。150円位。今までその倍以上かかっていた金額に比べ、安くて安全(事故保険あり)で、運転手も無料で制服のジャケット、ヘルメット、スマートフォン!を支給されるとのことでした。
スマートフォンを使い慣れない人、グーグルマップを読めない人(アプリケーションに地図が表示される)もありますが、今のところ、大きなトラブルなく使用しています。夕方のオフィス街には、沢山のGo-jek運転手が待機。それも影響してか渋滞はひどく、バイクですら進まないこともあります。

このアプリケーションは今年で5年目。その割にはあまり目につくことがなかったものでした。スマートフォンの普及が一気に進んだことと、インターネット環境が3Gから4Gになってきたことで急速に拡大してきたように思います。こちらでは口コミ情報が信用度が高いと評価されます、そういう私も友人が予約してくれて、急ぎの仕事を済ますことができました。使い始めたのはそこからで、直ぐにアプリケーションをダウンロードして登録しました。アンドロイドでもiPhoneでも使用可能なので、スマートフォンがあればこのサービスが利用可能です。高かったスマートフォンは、一万円以下で購入できるようになり、働く人であれば手に届くものになってきました。随分前ですが、Nokiaの携帯電話が入ってきた時のように、スマートフォンがあっという間に広がった気がするのです。