科学技術館を回る。上海雑技団と少しだけ香港

11月に久しぶりの友と中国に行ってきました。
少ない時間をいいかに使って旅を楽しむか、に労力をかけているような気もしますが。
金曜早朝便(0時台)の飛行機で出発、戻りは月曜早朝4時過ぎという日程でした。こんなことが出来る間に行きたいところに行ってしまわねば、です。

中国へは今年で2回目。なんとなく耳に慣れてきた中国語かなあと(勝手に思い込んでます)思いつつ、覚えた中国語を機内で試して通じた!などという小さな喜びもあるあっという間の旅でした。

今回何がいつもと違うかというと、空港で友人が待っていてくれたこと。勝手知ったる人が案内してくれた上海は楽しかったのです。



未来都市みたいな上海中心地のすぐ側に古い建物で構成された広場。空に向かう反り上がった屋根の美しさ。期待を裏切らない見たかった中国文化を目にしてきました。こんなに調べずに行く旅も久しぶりでしたが、「見たいところは?」というリクエストができたので、科学技術館!という私と、「上海雑技団!」という友の意見が通りました。
上海雑技団は専用劇場を持ち、アクロバットな技が現代に合わせたショーとして最高でした。古くからのテクニックでも観客を魅了することが出来る、日々の練習大変だろうなとか、何歳まで続けていけるのかなとか、色々考えますが人の身体で魅了出来る技術が続いて行くことを祈ります。小さい頃、身体がふにゃふにゃでやわらかかったので、兄弟から「上海雑技団に売ってしまおう」と言われていたのですが、10歳位でこれを見てしまったら、「この仕事やりたい!」と言っていたような気もします(笑)

夜に連れて行っていただいたのは、上海最古のジャズバーでした。
傷のある木製の床に、古びてはいるけれど使い込まれている楽器。ああ、上海バンスキングの世界だ!戦前ここで私踊っていてもおかしくないなあ、とよくわからない感慨に耽りつつ古いジャズナンバーを演奏するおじさま達をみておりました。バンドマスター?のおじさまは演奏が終わるとひょいと手を上げて挨拶をする、もう数えきれない同じ動きをされているのでしょう、それが優雅に見える。一度も楽譜をみないで演奏し、お客さんからのリクエストにも対応できて惚れ惚れします。私達は蘇州夜曲をリクエスト。中国の人が演奏するジャズの蘇州夜曲。この場でしか聴けない一曲でした。
少しずつオールドジャズから中国の歌に変わり、歌が入り、演奏家のおじいさまが素敵なステップを踏みながらマラカス持って踊ったり。その辺りがああ、今は中国なんだなあと思います。ここの天井細工?飾りが好きでした。

上海の科学技術館はとても広いところで圧倒されました。多分、一度で全部見るところじゃなく、年齢に合わせて何度も通うと楽しいところだと思います。一つのテーマが終わると、テーマに関連するお土産売り場があるのも面白かった。全部のテーマを見て、お土産買ってたら大変なことになりそうです。
こんな科学技術館があるところはそれだけその地域が子供達の教育に力を入れていること、展示できる技術、知識があることかなと思います。ロボットや宇宙へのロケットといった最先端もさることながら、生物の展示もわくわくしました。蜘蛛だけのテーマゾーン、環境のテーマゾーン。それから手を動かしてみるDIY。何か知りたい人が興味を引き出される展示で、言葉の壁が悩ましかったです。説明、全部読みたかった、理解したかった。

上海の地下鉄も満足でした。深センの地下鉄と同じカード使えるのかなと思いましたが、別々だそうです。今ジャカルタではインドネシア初の地下鉄が工事中で、どんな感じになるのか気になるので、どこかに行った時に地下鉄に乗ってどんなタイプになるか想像する楽しみがあるのです。乗り心地は快適!日本と違うのは椅子が硬いということ。シンガポール深センバンコクもクッションがない硬い椅子なのでジャカルタもこんな風になるのかなあ。

上海から香港へ。乗り継ぎが香港なのですが、乗り換え待ち時間が6時間位あったので、香港初上陸しました。空港から特急に乗って(これも快適です!)電車に乗る喜びを噛み締めつつ向かったのは、香港の科学技術館。またか!なのですが、好きは変えられません。特急から普通の地下鉄に乗り込み(電車に乗る幸せ〜!)科学技術館へ。

ここで気がついたのは、工事現場での安全についての展示があったこと。地味といえば地味となのですが、クレーンや高所作業でのことを扱っていました。身近にある風景なのかもしれません。仕事、という見方を通して学ぶようなところもありました。ロボットが工業用ロボットだったり。巨大なピタゴラ装置もありましたが、面白かったのは鏡のゾーン。よく知っているようで気がつかない錯覚を体験できたり。ここは触って体験できるものが多くて、子供より大人が真剣に体験していたりしていました。蝶が背中に留まる映像や振動で発泡スチロールの玉が動くのも面白かった。もっと時間欲しかった…。

急に身体がへたってきたと思ったら、ごはん食べるのを忘れていて、いやちょと頑張ればあと一つ、見たいものが!と向かったのは、3D大画面でのショーでした。香港文化中心というエリアで、そこで初めて香港の夜景が凄いことに気がつきました。わあ、これぞ香港!という夜景に驚きつつ、そこに気がつかない自分もどうかと笑いつつ、少し待ってると大画面で物語の上映が始まりました。大きいことは良いことで、みんなで見られる(体験できる)ことは良いことだ、という楽しみ方で大人も子供も歓声を上げて見ていました。古いものも新しいものも同じくらい好きです。技術はその時々で違いますが、誰かを喜ばせたり一緒に楽しめるものを作るのはいつの時代でも変わらないと思います。その時代が違うだけで、結果が3Dだったり、wayang kulit なのだと思います。プロジェクトマッピングがきれいでした。

その後搭乗時刻に間に合うように帰るにはかなり時間がなくて、空港で慌ててごはんを食べて機上の人となりジャカルタに戻りました。いつか香港に行ける時は、香港太空館に行こうと思います。プラネタリウムに宇宙関係の展示があるということでした。だから科学技術館にはその関係の展示がなかったのかと気がつました。

いつまでこんな旅ができるかわからないけど。知りたいこと見たいこと、見に行きたいと思います。