スマトラ鉄道 こと始め

以前から興味のあったスマトラ鉄道のほんの一部に乗ってきました。
元々電車乗り物が大好きで、飛行機で行けるところをフェリーで移動したりディーゼル車や電車を使ってどこかへ行くことをしています。お金がないけどどこかへ!日本にいた時は、18切符を利用して大垣経由の関西まで、北は乗り継いで北海道までなんてことをしていました。
インドネシアではお金がなくて、ジョグジャカルタからジャカルタ、スラバヤまでエコノミーの汽車で行ったりバスで行ったり。今でもバンドンやチレボンに行く時は、ディーゼル車(汽車?)で行きます。ジャカルタ近郊は電化されているので、電車にも乗ります。日本から送られてきた中古の懐かしい電車が走っていて、とても頼もしいのです。
今回は、北スマトラのメダンに行ってきました。インドネシアの中では北に位置しますが、マレー半島のクアラルンプールよりもっと北。ジャカルタからおよそ1400km。結構遠い。
メダンは前から気になっていたところで、pernakan=プルナカンと呼ばれる華僑の末裔が多い、といいます。マレー半島から遠くはフィリピンまでその人達の交易は広く各地に点在していますが、メダンまで行ってしまうともう文化圏はマレー文化になり、ジャワ島文化に慣れている私にとっては充分異国になるだろうと考えていたこと、今回ちょっとしたチャンスが出来たこともあり、出かけてみました。こちらの話は別に書きます。

メダンの空港から市内まで、空港線があるのです。まだ比較的新しいこと、何と言っても時間通りの運行、空港からタクシーを探して…という言葉の難関を超えずに、とりあえず市内まで行けるというのは、旅行するにはもってこいです。

空港はまだ新しくて使い勝手の良さそうな空港でした。
どこかに似ている、香港の空港のもっと小さくしたような…個性はなく現代的な空港に直結しているのが駅でした。まだこれから店など入るかのような少しがらんとした駅でしたが、チケットは入ってすぐのカウンターで10万ルピア。指定席です。名前を名乗る必要がありますが、それはレシートに席と名前、発車時刻が印字されるためです。割と出発直前になってからホームに入ることになり、レシートと一緒に渡されるカードで改札を通過、ホームでは係官がレシートを確認、席を案内してくれました。
車内はクアラルンプール空港から市内までの特急?に似た感じで、大型トランク置き場あり、コマーシャルの流れる画面あり。乗り心地、清潔感も良いです。
ただ速度は比較的ゆっくりで、もう少し早く走ることができるような気もするけれど、30分程で終点メダン駅まで到着できました。本数も多く、往復合計で40本。これならタクシーや車で移動する必要なさそうな気がします。もちろん空港には駐車場完備ですが、ほとんどの観光客は空港へ向かうのならば、メダン市内からメダン駅までタクシーなどで移動して、鉄道を選ぶ方が楽だと思います。ジョグジャカルタも本数が少ないけれど、行こうと思えば鉄道(Pramex)でTugu駅(繁華街の真ん中)から空港へ向かうことができます。ジャカルタでも空港駅から、Manggarai駅、そしてKota駅までの空港線が着工されています。スカルノハッタ空港から電車で移動できるようになったら、どんなに楽かなぁ!
(注:現在は車が中心で、渋滞で時間が読めません。タムリン通りから早くて30分程、渋滞なら3時間かかることもあり)

メダン駅にはこの空港線の他にローカル線も走っていて、エコノミー車が先に停車しているのを確認しました。空港線とはプラットホームが離れているので、一旦改札を抜けないとそちらには移動できません。駅を出ると目の前が大きなショッピングモールで、ここだけ見ていればジャカルタでもおかしくない。高級ブランドがテナントとして入っている大きなモールです。ローカルフードが少し苦手な人はここで一息つけるし、ここからメダン市内の良いホテルは比較的近くでした。私は駅から徒歩圏内のホテルに泊まることになりました。
初めての地に足を運ぶ際、駅と飛行場が直結していると移動も宿も駅を中心に考えることができます。ここメダンから可能な観光地はトバ湖があり、またメダン駅から終点路線はRantau Prapatでおよそ6時間。終点がどんなとこかわかりませんが、Suzuya Hotelがあるらしい。どうしてSuzuya?
終点まで行かなくても鉄道の旅も好きなので、今度メダンに行く時は、このローカル線に乗ってみようと思います。