球体人と

今年のSingapore Maker Faireで出会った丸い透明な球体。
初めて会った人の作品で、スマートフォンから操作できるボールというかロボットだった。
操作させてもらってると、一緒に踊ってる絵が浮かんで、開発者の方に
「これください。買います」とお願いしてしまった。
「いいですよ」快諾してもらって嬉しかった!
球体人は成長を続けていて(開発が続いていて)、その次に出合った時は
さらにスムーズにコミュニケーションが取れるようになっていた。
ひとつじゃ不安。最低ふたつ、二人は必要だ、と思って
二つくださいとお願いして、了解してもらった。



この球体人(私の中では一つのキャラクターになっていた)と踊りたくなったので。
10年前でも体力的に厳しくてあきらめたのに、今なんてさらに大変だし、時間とか練習とか
どうするというのはあるけれど、年を取ることも体が衰えていくことも避けられないなかで
今できることって何だろう。



Maker Faireに出展といってよいのかこれが作品なのか、わからなかったけど
Betawiの伝統衣装にLEDランプをつけて踊ってみた。
伝統芸能と今が少しだけ近づいたら良いなあと思って。Betawiを選んだのは、
Jawaと中国とマレー文化とオランダ(ヨーロッパ)がまぜこぜになったうえで発展してきた
文化だから。(首都ジャカルタ伝統芸能でもある→あまり知られていない)
勝手だけどこの地域のものなら何を混ぜても受け入れてくれそうな気がしたから。



この球体人と一緒に踊りたい、ジャカルタで小さな友達と一緒に踊っているのも見てみたい。
できるかなあ。できたらいいなあ。
ジャムー売りのおばあちゃんと球体人が出会う。
顔のないひと。これ作らないと。(呼吸できるように、体力あるかな)
球体人とWayang。
Wayangはもともとイスラム教を広めるために利用、発展したと聞く。
当時は最新のテクノロジーでもあったはず。(光と影、自由に動く人形)
人が信じたいもの。



知らないものと出会うってどんな感じだろう。
小さくて丸くて。少なくともグロテスクではなく、細胞を思い出す。
透明な球体の中には、黄色いタイヤがくるくると動く。この黄色のアクセントが愛らしい。
昔からの約束事に従ってきたひとが新しいことに出合う。
突然に。目の前に。
球体人とWayang。どのキャラクターが似合うんだろう。